業務において紙やExcelの情報管理に限界を感じていらっしゃいませんか?
アナログな作業をExcelやAccessで改善しようと試みたものの、データ量が増えすぎて入力や管理が難しくなったり、担当者が不在になってシステムが使えなくなったりすることがあります。特に後者は「システムのブラックボックス化」と呼ばれ、システムの引継ぎに支障をきたす大きな問題となっています。
また、古い技術で作られた「レガシーシステム」が業務の支障となり、システムの刷新を検討している企業も多いことでしょう。
業務の高度化や労働市場の流動性が増している今、レガシーシステムやシステムのブラックボックス化は、経済産業省が2018年に「2025年の崖 」として警告したように、DX化の遅れによる大きな損失を引き起こすリスクを孕んでいます。
このコラムでは、DX化を進めるためのソリューションとして、「ローコード開発」をご提案いたします。
ローコード開発について紐解き、中でもデータベース管理に優れた「Claris FileMaker」を使った業務改善をご紹介いたします。
当社では、システム開発のご依頼はもちろんのこと、「業務担当者自身で開発してみたいけれど、まだ内製化は難しい!」という企業様をサポートするサービスも提供しています。ぜひ御社でもローコード開発を取り入れ、業務効率化とDX化を着実に進めていきましょう!
【目次】
「ローコード開発」とは、システム開発における面倒な作業を最小限に抑えた開発手法です。
システム開発と聞くと「プログラム」といった専門知識を想像する方も多いと思います。
ローコード開発にも「プログラム」が無いわけではありませんが、簡単なシステムなら意識することなく構築できるのが大きな特徴です。
例えばローコード開発では、画面にボタンを置くのにプログラムを必要としません。ボタンのパーツを画面にドラッグ&ドロップするだけです。これだけでも、「なんだかできそうな気がする」と思いませんか。
とはいえ、業務システムなら、ボタンを押したら「今月の売上を顧客ごとに集計して印刷する」といった一連の処理を行うようにしたいものです。
ボタンや入力項目の配置をリアルタイムで画面を確認しながら、こういった処理を組み込んでいく。ローコード開発では、まるでパズルや積み木を組み立てるように作業を進めることができます。
実際にお客様に見ていただきながら、「ここは色を変えて」「ここでダイアログを出して」といったご要望にその場で対応することも可能なのです。
ExcelやAccessの最適な代替ツールとして挙げられるローコード開発ツールはいくつかあります。
なかでもAppleの100%子会社であるClarisによって提供されている「Claris FileMaker」は、ローコード開発の先駆けとして1985年にリリースされて以来、40年もの長きにわたり国内外で根強く支持されています。
具体的にFileMakerが業務にどのような効果をもたらすのか、詳しく見ていきましょう。
FileMakerは「データベース」を取り扱います。
Excelは「表計算ソフト」、AccessはFileMakerと同じ「データベースソフト」です。
顧客名、住所、電話番号を管理するのはExcelでもできますし、実際Excelで運用しているお客様も多いかと思います。
ただ、表計算ソフトであるExcelは大量のテキストを取り扱うのに向いていません。何千、何万という顧客数になった時に、非常にファイルが重くなり、破損しやすい不安定な状態になります。
一方、こういった大量のデータを集めたものを「データベース」と呼び、この管理に強いのが「データベースソフト」です。
餅は餅屋、データベースはデータベースソフト。適材適所ですね。
具体的な「データベース」にはどんなものがあるのでしょうか。
これらはすべて「データベース」です。
この世の中には大量のデータが集まって「データベース」を構築しています。上の例を見ても、現在の経済活動はデータベース抜きでは成り立たないことがお判りいただけるでしょう。これらを適切に管理・運用することがDX化、業務効率化の第一歩です。
とはいえ、「データベース」は難しいものではありません。
書類への手書きといったアナログ作業やExcelの入力をデータベース管理に切り替えてデータを積み上げていく。
積み上げたデータを活用する。
業務のDX化というのは実は大仰なものではなく、日々の業務の中で実現していくことができるのです。
FileMakerは現在も毎年新しいバージョンが発表され、最新の技術に対応しています。
Accessではできないサーバ運用に対応し、安全で強固なデータベース運用を可能とします。
データ管理、集計、分析作業といった業務の効率化をFileMakerで実現し、コスト削減に繋げましょう!
次項では、FileMakerの特徴でもあるローコード開発の利点が活かされた「モックアップ開発」に焦点を当て、なぜFileMakerで失敗の少ないシステムの構築が可能になるのか、ご説明いたします。
新しいシステムを開発するとき、お客様には最初にシステムをイメージしていただきます。
「要件定義書」「画面遷移図」といった書類を見てシステムを想像するわけですから、どうしてもお客様と開発者とのイメージの齟齬は発生してしまいます。
そのため、書類どおりに製作したシステムを納品しても、実際に使ってみると「イメージと違う」こともあり、仕様変更、手直し、やり直しが発生します。
こんな時、「モックアップ」があるとシステムのイメージが明確になり、最終的なシステムに向けた「もっとこうしたい!」「ここはこうしておいてほしい!」等の意見が、現場からバンバン出るようになることがあります。
「モックアップ」とは、機能を省いたシステム試作品のことで、通常は見た目のみのサンプルですが、FileMakerなら必要に応じて簡単な機能を実装することができます。
「このボタンを押すとこの集計印刷レイアウトが表示されます」
「このチェックボックスを選択するとこのように集計機能が動きます」
など、実物を目で見て動作をイメージすることができるので、システムに慣れていない経営者や従業員の方も「これはいい!」「もっとこういう風にできないの?」といった意見を出してくれるようになります。
このように、最初から大きなシステムを目指さず、モックアップなどの小規模システムから始めることは、失敗しないシステム開発を実現します。
FileMakerのローコード開発は、レイアウトのデザインや機能の修正、追加のしやすさを活かし、お客様と打ち合わせを繰り返しながら小さなサイクルでシステムをどんどん改善していけます。モックアップを使っていただいて、迅速にシステムを改善していくことで、仕様変更、手直し、やり直しを最小限に抑え、なにより使いやすいシステムに育てていくことができます。
書類や電話、メールで仕様のやり取りをしている時間があるなら、画面共有をしながらその場でシステムを作ってしまうのは、何よりも効率化となります。
いかがでしたでしょうか?
この記事では、「ローコード開発」の特性について説明し、特にアナログ作業や複雑化したExcelの業務改善に役立つFileMakerの特徴や、FileMakerを活用したDX化の実現方法をご紹介しました。
ローコード開発ツールでは、厳密な要件定義に時間をかけずにとりあえず「モックアップ」から作ってみる、といった迅速な開発が可能です。
社内の業務担当者に実際に操作感を試してもらい、フィードバックを受けることで、どんどん使いやすさを向上させることができます。
FileMakerは直感的なインターフェースによる操作性に優れ、機能の追加、修正がしやすいといった点が、小規模システム開発と非常に相性の良いソフトです。40年にわたるユーザーからのフィードバックで、「わかりやすさ」「使いやすさ」を追求してきた成果がモックアップにも大いに活きます。
「面倒なシステム開発や管理は信頼できる業者に丸投げでお願いしたい」
「ゆくゆくは内製化を目指したいけれど、できるようになるまでは使い方を教えてほしい、サポートをしてほしい」
「とりあえず試しに使えるシステムを作ってみたい」
「今使っているシステムを改善・改修したい」
どのようなご要望にも、当社はお客様と一緒に考え、最適な対応をご提案いたします。
お客様のニーズにあわせて、タイムチャージ制を取り入れたプランもご用意しております。ぜひお気軽にご相談ください!