FileMakerコラム

FileMaker Cloudではなくオンプレミスを選ぶ理由:病院やクリニックの「安心」と「安定」を大切に

最近、「クラウド」という言葉をよく耳にするようになりましたね。FileMaker にも「FileMaker Cloud」という、インターネットを通じて使う便利なサービスがあります。すぐに始められて、管理の手間も少ないので、とても魅力的です。

しかし、病院やクリニックのような、患者さんの大切な情報を扱う場所では、あえてこの「クラウド」を選ばずに、「オンプレミス」という方法を選ぶ方が、結果的に「安心」と「安定」につながることが多いんです。

オンプレミスというのは、簡単に言うと、あなたの病院やクリニックの中に、FileMaker を動かすための機械(サーバー)を置いて、自分たちで管理する方法のことです。

このコラムでは、なぜ病院やクリニックで FileMaker を使うときに、あえて「オンプレミス」を選ぶのが良いのか、その理由を分かりやすくご説明します。

1. 患者さんの大切な情報を、病院・クリニックの中でしっかり守る

病院やクリニックが扱う情報の中で、一番大切なのは、何と言っても患者さんの情報ですよね。お名前、住所、病気の記録、検査の結果、どんなお薬を飲んでいるか…これらは、「特に気をつけなければいけない個人情報」として、法律でも厳しく守るように決められています。

FileMaker Cloud は、確かに世界的に有名な会社が作ったとても安全な仕組み(AWSという場所)の上で動いています。でも、それでも「インターネットの向こう側」に患者さんの情報を預けることに、不安を感じる先生方もいらっしゃるのではないでしょうか。

  • 「情報がどこにあるか」をはっきりさせる安心感: オンプレミスなら、患者さんの情報はすべて、あなたの病院やクリニックの中にある機械に保存されます。どこにあるか、誰が見られるようにするか、どんな対策をするか、すべて自分たちで決め、自分たちで管理できます。外部の会社に任せきりにするのではなく、自分たちの手元で情報を見守れるという安心感は、病院やクリニックにとって何より大切です。
  • 「情報が漏れない」ための徹底的な努力: どんなに安全なサービスでも、インターネットにつながっている限り、悪い人たちから狙われる可能性はゼロではありません。オンプレミスなら、インターネットとつながる部分をできるだけ少なくすることで、外からの攻撃を受ける可能性をぐっと減らせます。患者さんの情報が外に漏れることは、絶対に避けなければなりません。だからこそ、物理的に情報が病院の中にあることの安心感は、とても大きいのです。
  • 法律や決まりに、もっとしっかり対応できる: 国からは、病院やクリニックが情報をどのように扱うべきか、たくさんの細かい決まり(ガイドライン)が出されています。オンプレミスなら、これらの決まりに合わせて、自分たちでシステムの準備や管理を細かく調整しやすいんです。外部のサービスに合わせる必要がないので、より厳しく、確実にルールを守ることができます。

2. 診療を止めない!インターネットに頼らない安定した動き

診察中に電子カルテが開かない、検査の結果がなかなか表示されない…もしこんなことが起きたら、どうでしょうか? 患者さんをお待たせしたり、大切な情報が見られなくて困ったり、最悪の場合、診療に影響が出てしまうかもしれません。病院のシステムは、何があっても止まってはいけない、とても大切なものですよね。

  • インターネットのトラブルに左右されない強さ: FileMaker Cloud は、インターネットがないと使うことができません。もし、病院のインターネット回線が一時的に遅くなったり、止まってしまったりしたら、FileMaker のシステムも使えなくなってしまいます。オンプレミスなら、病院の中にある機械で動いているので、インターネットの調子が悪くなっても、中のシステムは普段通りに動き続けます。これで、いざという時も安心して診療を続けられます。
  • トラブルが起きても、すぐに直せる早さ: もしシステムに何か問題が起きてしまっても、オンプレミスなら、病院のIT担当者や、お願いしている業者さんが、すぐに機械のところに行って調べて直すことができます。クラウドだと、問題がどこにあるのかを特定するのに時間がかかったり、サービスを提供している会社からの連絡を待つ必要があったりして、その間ずっと診療が止まってしまうかもしれません。医療現場では、一刻も早い復旧が求められます。
  • 患者さんが集中する時間も、スムーズに: 朝の診察開始時や、午後の受付時など、患者さんがたくさん来て、システムを使う人が増える時間帯がありますよね。クラウドの場合、他のたくさんの利用者と同じシステムを使うため、混雑すると動きが遅くなることがあります。オンプレミスなら、自分たちの病院専用の機械なので、どれだけ人が使っても、常に安定した速さで動かすことができます。これで、受付や診察がスムーズに進みます。

3. 病院・クリニックにぴったりの「かゆいところに手が届く」システムに

FileMaker の良いところは、「うちの病院・クリニックにぴったり合うように、自由に作り変えられる」ことです。患者さんの管理、予約の受付、お薬の管理など、それぞれの病院のやり方に合わせて、細かくシステムを調整できます。オンプレミスなら、この「自由な調整」がもっとやりやすくなります。

  • 他のシステムともっと自由に連携: 病院には、電子カルテ以外にも、検査機器や会計のシステムなど、色々な機械やシステムがありますよね。オンプレミスなら、これらと FileMaker のシステムを、もっと自由に、そして安全に繋げることができます。クラウドだと、つながり方に制限があることもあり、思ったような連携が難しいケースも出てくるかもしれません。
  • 将来を見越したシステムの強化: 患者さんが増えたり、新しいサービスを始めたりするときに、システムの能力を上げたいことがありますよね。オンプレミスなら、最初から、将来のことも考えて必要な機械を選んだり、後から機械をパワーアップさせたりすることができます。これも、長期的に見て、常に最適な状態を保ち、無駄なくシステムを使うことができるメリットです。

4. クラウドからの移行も、新しいサーバー導入もお任せください

「今、FileMaker Cloud を使っているけれど、やっぱりオンプレミスの方が安心かも…」「これからFileMakerを導入したいけれど、自分たちでサーバーを置くのは難しそう…」と不安に感じる必要はありません。

私たちは、FileMaker のクラウドからオンプレミスへのデータ移行や、新しいオンプレミス用のFileMaker Serverの導入、初期設定、そしてその後の運用サポートまで、すべてお手伝いできます。

患者さんの大切な情報を守りながら、安心で安定した医療業務を続けるために、最適なFileMaker環境を構築できるよう、経験豊富な専門家がしっかりとサポートいたしますのでご安心ください。

まとめ:患者さんの笑顔のために、安心と信頼のシステムを

FileMaker Cloud は便利なサービスですが、病院やクリニックという、「患者さんの命と情報を預かる」大切な場所では、少し立ち止まって考えてみることが重要です。

  • 患者さんの大切な情報を、自分たちの手元で、最高に安全に守りたい
  • 診療がどんな時も止まることなく、スムーズに安定して進んでほしい

そうお考えであれば、初期費用や管理の手間は少し増えるかもしれませんが、オンプレミスで FileMaker のシステムを構築することは、長期的に見て、病院やクリニック、そして患者さんにとって、かけがえのない「安心」と「信頼」につながる選択となるでしょう。

FileMaker の導入や、現在のシステムの見直しを検討される際には、ぜひオンプレミスという選択肢についても、お気軽にご相談ください。

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